前十字靭帯損傷 Anterior Cruciate Ligament Injury|新大阪画像の森診断クリニック|大阪の画像診断専門クリニック

ヘッダー画像

症例ブログ

前十字靭帯損傷 Anterior Cruciate Ligament Injury|新大阪画像の森診断クリニック|大阪の画像診断専門クリニック

前十字靭帯損傷 Anterior Cruciate Ligament Injury

みなさんこんにちは!ブログ担当技師です。

だんだん寒くなってきて、今年も残すところあと一か月…

体調には気を付けていきましょう!

 

早速ですが、今回の症例を2件ご紹介します。

1人目の患者様は、バスケットボール中に相手と接触し着地した際に左膝を負傷、

2人目の患者様は、歩行中に右膝をひねってしまい膨張・不安定感があり、受診されました。

どちらも靱帯損傷疑いで、MRI検査となりました。

 

膝関節のMRI検査は、膝を曲げ固定して検査をしています。

膝を曲げた方が、靱帯が見やすくなります!

〈伸展時〉                   〈屈曲時〉 

                                           (膝を横から観察した画像です)

 

それではまず、解剖をご紹介しましょう!

                                           (膝を前から観察した画像です)

上の画像は、右の膝関節で体を前後に分けた断面を前からみたものです。

膝関節は体の中で一番大きい関節と言われており、 骨の種類は大腿骨・脛骨・腓骨・膝蓋骨から成り立っています。

 

次は、靭帯についてお話します!

〈右膝関節〉

                                       (膝を前から観察した画像です)

 

                                        (膝を横から観察した画像です)

膝関節の靱帯には、前十字靭帯(ACL)・後十字靭帯(PCL)・内側側副靭帯(MCL)・

外側側副靭帯(LCL)の4つあります。

靱帯は、前後左右への動きやねじれに対してのストッパーの役割があります。

 

では、今回のテーマである前十字靭帯損傷の画像を見ていきましょう!

~症例1~

〈正常な前十字靭帯〉                                           〈断裂した前十字靭帯〉

                                       (膝を横から観察した画像です)

正常の画像では、前十字靭帯の走行は前から後ろに伸びているのが分かります。

それに対して異常画像では、前十字靭帯は途絶し断裂してしまっています。

ただ、細く連続する構造が見られるため、完全断裂ではなく部分断裂の画像です。

 

~症例2~

〈正常な前十字靭帯〉                                           〈断裂した前十字靭帯〉

                                       (膝を横から観察した画像です)

症例2の異常画像では、前十字靭帯が断裂し断片が一塊になっています。

完全断裂の画像です。

 

前十字靭帯が損傷したら、激しい痛み・「ブツッ」という断裂音も

聞こえることがあります。

時間が経つと同時に膝が腫れてきたり、膝の不安定感が出てきたりします。

 

また、前十字靭帯損傷の起こりやすい要因は、スポーツを行っている際に起こることが多く、非接触損傷・接触損傷・交通事故があります。

前十字靱帯は後十字靭帯と比べ断裂しやすく、統計で見ると

80%程度が前十字靱帯の損傷です。

・非接触損傷

サッカーやバスケットボールなどのジャンプした後の着地、急な方向転換時や

急に止まった時に発生するもの

 

・接触損傷

ラグビーでのタックルを受けた際などの強い衝撃で発生するもの

 

では、前十字靭帯損傷した場合の治療法をご紹介します。

前十字靭帯は関節内にある靱帯なので血流が乏しく、一度損傷してしまうと自然治癒は難しく、保存療法・手術療法・再生医療PRP療法という治療があります。

ただし、スポーツを行う方は保存療法では回復が難しく、手術療法が多いです。

・保存療法

損傷が軽度な場合や日常生活に大きな支障がない場合、ギプス等の装具を装着し、

痛みのない範囲でリハビリを行い、筋力や可動域の改善を行っていく方法です。

 

・手術療法

靭帯再建術という手術が行われます。

損傷した靭帯に、患者様自身の他の腱を移植する方法です。

 

・PRP(多血小板血漿)療法

患者様自身の血液を加工や成分を抽出し、靱帯に投与することで患者様自身がもつ修復力を

サポートし、改善に導く方法です。

 

損傷してしまうと、改善まで長い時間がかかります。

また、靭帯が断裂してしまうと膝の不安定感が残ってしまったり、膝が抜けるような現象

(膝くずれ)も起こるかもしれません。

長い間固定や日常生活に支障がでてしまう可能性があるので、

怪我には気を付けてくださいね!

また、当院では膝専用の画像ドックもございます。

骨や靱帯、軟骨、筋肉の状態を観察できます。

膝に心配がある方は一度、画像検査をご検討下さい。

それではまた次回!

 

 

トップ