髄膜腫 meningioma|新大阪画像の森診断クリニック|大阪の画像診断専門クリニック

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髄膜腫 meningioma

こんにちは!ブログ担当技師です。

新しい年「2025年」になりましたね。

今年もよろしくお願いいたします。

まだまだ寒い日が続きますが、体調には気を付けて過ごしていきましょう!

今回の症例は、頭部領域 髄膜腫についてご紹介します。

髄膜腫とは、脳腫瘍の中で最も頻度が多く、90%以上良性のものです。

またゆっくり大きくなることや、症状がない場合も多いので、脳ドック検査などで

偶然見つかることがあります。

ではまず、脳の解剖からご説明します!

                                                                                                                                                                                     

                                                 (頭を前から観察した画像です)

 

まず、軟膜・くも膜・硬膜の三枚の膜を髄膜と言います。

髄膜とは、頭蓋骨と脳の間にあり、脳や脊髄を守る役割があります。

その髄膜から発生する腫瘍のことを「髄膜腫」と言われています。

脳実質に発生するものではなく、脳の外側で発生し、脳や血管などを圧迫しながら

成長していきます。

腫瘍の発生した場所や大きさによって以下の症状がみられるケースがあります。

・頭痛、嘔気

・嚥下障害

・めまい、ふらつき

・痙攣発作

・手足のしびれ

・視力視野障害

・複視(ものが二重に見える、ものがダブって見える)

・言語障害

・認知機能の低下

 

 

髄膜腫が発生する場所は様々ですが、傍矢状洞部・円蓋部・大脳鎌が多いです。

     

                

                       

 

 

 

 

 

           (頭を前から観察した画像です)

起こる症状としては・・・

・傍矢状洞部   腫瘍と反対側の上肢、下肢の運動麻痺や感覚障害、てんかん

・円蓋部     けいれん発作や手足の運動麻痺、失語

・大脳鎌     腫瘍と反対側の下肢の運動麻痺

         両側性に発生すると両下肢の麻痺、けいれん発作

 

次にMRI・CT画像で髄膜腫を見ていきましょう!

(頭を前から観察した画像です)         (頭を横から観察した画像です)

上の画像は、MRI検査の造影画像です。

左前頭部で髄膜に広く接する球状の腫瘤があるのがわかります。これが髄膜腫です!

 

(頭を前から観察した画像です)       (頭を横から観察した画像です)

上の画像は、CT検査の造影画像です。

この画像でも左前頭部に髄膜腫があるのがわかります。

 

 

髄膜腫発生の原因は分かっていません。

男性より女性に多く、遺伝や放射線治療歴、女性ホルモンなどの関与が示唆されています。

また、40∼50歳代の中高年に多いです。

 

また髄膜腫の治療法は、症状よって異なります。

小さく無症状の場合→定期的に経過観察していきます。

無症状の場合でも、大きさ・周囲の血管や神経などの関係性・脳周囲の浮腫の有無・

患者様の年齢や状態など様々な因子によって治療が変わります。

症状のある場合→摘出手術、摘出が難しい部位にできた髄膜腫は

放射線治療になることもあります。

基本的に全摘出を目指し、再発を防ぎます。

ですが、発生部位・大きさ・血管や神経を巻き込んでいたりなどの際は、術後の合併症が

起こる可能性があるので一部を残し、その腫瘍に対して放射線治療を行います。

 

早期に見つけられるように画像検査を一度受けてみてはいかがでしょうか。

当院では、脳ドックの検査がございますのでご検討ください。

また、何かご質問や不安点ございましたらお気軽にお問い合わせください。

それではまた次回!

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