圧迫骨折 Compression Fracture|新大阪画像の森診断クリニック|大阪の画像診断専門クリニック

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圧迫骨折 Compression Fracture

こんにちは、ブログ担当技師です!

みなさまバレンタインにチョコは食べれましたか?

おいしくてついつい食べ過ぎてしまうチョコレートですが、一日に食べる数を決めておくと良いかもしれませんね。

 

では今回は「圧迫骨折」についてです!

一度は聞いたことのある言葉かもしれませんが、どこがどうなる骨折なのか知っている方は少ないのではないでしょうか。

 

【①どこの骨折?】

圧迫骨折は脊椎(せぼね)の「椎体」という部分に起ることがほとんどです。せぼねはたくさんの脊椎骨が縦に連なってできていますが、そのひとつひとつに人間の体重を支るための円柱状の骨=椎体がついています。椎体の後ろには空洞があり、そこに脳から伸びている神経が通るようになっています。

 

【②どうなる骨折?】

圧迫骨折とは加齢や骨粗鬆症でもろくなった椎体が自重に耐えられなくなり真ん中がつぶれるように折れてしまう病気です。

正常な背骨では高所からの転落や交通事故など大きな力が加わらなければ生じない骨折ですが、高齢の方は尻もちをついただけで椎体が潰れてしまったり、さらには特に転倒したりもしていないのに知らない間につぶれてしまっていた、という場合もあります。

 

椎体の形が大きく変形するほどつぶれてしまっている場合は単純レントゲンでも診断できますが、当院では15分ほどで終わるMRI検査を行うことで骨折の有無だけでなく新しい骨折なのか・慢性的なものなのかや、それによる炎症の程度なども把握できます。

当院では毎日のように圧迫骨折で来院される患者さんの検査をしていますが、以下いくつかの症例を紹介したいと思います。

 

症例① 61歳 女性

 

 

2週間程前にゴルフでボールを打った瞬間から背中が痛いとのこと。

圧迫骨折疑いにて胸椎(=胸部の椎体)のMRIを撮りました。↓

 

 

これはMRIのSTIRという撮影方法ですが、脂肪から出る信号が抑制されるため炎症による信号がはっきり出ます。

この患者様は6番目の胸椎(Th6)だけが白く光っており、この部分に骨折があることがわかりました。

 

 

 

上下の椎体(黄色)と比べても、圧迫骨折している部分がひしゃげて形が変わっており(赤色)、そこで背骨がポキッと折れ曲がってしまっているのがわかります。

 

 

 

症例② 54歳 男性

この方は仕事中に5mほどの高さから転落し受傷、MRIで骨折の精査に来られました。

以下は同じ場所・角度で3種類の撮像方法にて映し出した腰椎のMRI画像です。↓

撮像の方法によって白黒のコントラスト具合がかなり変わりますね!放射線科医はこの特徴を用いて病変部分の性質や病態を詳しく導き出します。

今回は1番目の腰椎(L1=腰の椎体の中で一番上)に圧迫骨折が認められました。

見事にここの椎体だけひしゃげてしまっおり、他の椎体と比べて白黒のコントラストも変わってしまっています。

折れたことによる出血や炎症でコントラストが変わってしまうのです。

 

症例③ 80歳 男性

腰の痛みで他病院から検査の依頼を頂き、腰椎のMRIを行いました。↓

 

この画像だけみると、矢印の椎体が潰れているので「あぁ、これが原因だな」と思う方がほとんどだと思います。

しかし別の撮像方法でみてみると、

 

 

 

 

 

 

形にはあまり変化のない黄色矢印の椎体の方が白く光っています!

この撮像方法では白い=炎症なので、ここが新しい圧迫骨折場所であることがわかりました。

 

 

よくよくみてみるとSTIRで白くなっている椎体(新しい骨折部分)は他の画像でも骨折線のようなものがあるのがわかります。

この方はおそらく過去にも圧迫骨折(赤矢印)があったものの気がつかず、だんだんと潰れてきた後、今度は別の椎体で再骨折(黄矢印)したため痛みが増し受診されたということがわかります。

病気のあるなしだけでは終わらず異常の新旧までわかるMRI、賢いですね!すごい!

 

当院ではこのような検査を毎日行っており、患者様の症状の原因究明に励んでいます。

他の病院では原因がわからないと言われた患者さんでも、当院でMRIやCT、エコーの検査を受けることによって原因が判明しすっきりして帰られる方も多いです。

そもそも病院を受診すべきか迷われている方も、一度当院にお電話していただければ当院技師・看護師スタッフがアドバイスさせていただきますのでお気軽にご相談ください!

 

それではまた次回!

 

 

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